ステージタイガーへ

'06年 1024

セガというゲームを遊び倒す

石神です。
仕事場でトラブルが多く、最近あまり自分の時間がないです。
上の人は数字しか見てくれませんが、しっかり頑張ってるのです。
もう少し現場の人間の意見も聞いてほしいものです。
今月で従業員がたくさん辞めそうです。
今後続けていけるのかどうか不安です。

今週はこれ。
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『セガガガ』
2001年3月29日セガより発売されたシミュレーションゲーム。
セガはこちらの世界では東証一部上場企業ですが、
半分はピーターパンやギレン・ザビと並ぶネバーランドの住人でもあります。
下請けに発注して四半期ごとの収支決算を計上してからトゲ針を生やして
超スピードダッシュでマリオやバンディークをやっつけろ!

と手に汗握られるメーカーなんて前代未聞であり未曾有でしょう。
ソニックやオパオパ(ファンタジーゾーンの主役メカ)
たちはセガの分身であり、セガゲームたちはセガを操作して、
セガに必殺技のコマンド入力を叩き込んでいたのです。

そしてセガ自らも、真っ正面から期待に応えてしまい、
数百億円の大赤字を抱えて、その運命を賭けたドリームキャストも生産中止に。
でもセガはゲームキャラなんだから、ゲームの中で取り返せばいいや。

そうだそうだとうなづくファン。至福の一体感!
このショート寸前でミラクルロマンスな思考回路を分かち合えないマスコミは
「セガが自虐ゲームを」とシャレのようなスポットを当てましたが、
そうじゃない!セガは元々ゲームであり超クソゲーであり、
クリアできないのに腹を立てて電源を叩き切った三秒後にまた始める
常習性ばつぐんのソフトであり、それをドリキャスに移植したのが
「セガガガ」なのです。

時は2025年、岡山県の倉敷在住の少年である主人公「瀬賀太郎」は、
セガの入交ならぬ人交社長から、セガ再建プロジェクト「セガガガ」の
全権を丸投げされます。しかしセガの社内は荒れ果て、
使えるクリエイターが一人もいない孤立無援のスタート。

深い闇の奥に閉ざされ、生還した者がひとりとしていない「A研」へと
足を踏み入れて、異形と化した協力スタッフたちを確保しに行くのが
「セガガガ」の初仕事です。

ただのウィルスなのに、殺人的に人手が足りないからプログラマー要員で
こき使われている「インフルエンザ」。

背中のリュックにポスターをぶっ刺し、よれよれTシャツに汗っかきの
「秋葉」シリーズは、「週一」「週三」「秋葉王」までバリエーションも
色とりどり。仕事のフリしてゲームを遊び倒す「月給泥棒」、
デザイン室にはドット絵への愛でドット絵になった「マスターオブドット」
がたむろっています。これらモンスターに成り果てたスタッフたちをRPG風に、
戦闘ならぬ説得で味方に引き入れるべく、入魂のセリフを吐く主人公。

「七十億って本当ですか?」「忙しいフリしてませんか?」
「愚痴ばかりの人が多いですね」「ダンボールと新聞紙はどっちが暖かいでか?」
「そういえば、みなさん臭いますね」「根拠のない自信だけはスゴいですね」
「そんなに限定品好きですか!?」…ごめんなさい。

プレイヤーさえも泣きながら反省させてしまうセガガガの迫力に圧倒されて、
ほとんどは逃げてしまいますが、中には仲間にして欲しそうにこちらを見る、
もといスカウト交渉に応じる、肝の座ったセガ社員も。

超絶プログラマーの「アセンブラウィザード」や、有能なデザイナー
「メカマニアMK2」が、月七十万円以上の高給を強気で要求してきても、
あっさりと条件を飲んで契約成立。

優秀な人材は、セガの社外にもごまんと控えています。
具体的に言うと「有明まんが祭り」ことコミックマーケット。
夏と冬の二回、立ち込める暑さと湿気と臭いをものともし
ない猛者たちが集まり、行方をくらましたマンガ家がそこでは必ず発見できると
いう聖地だけに、行き当たりばったりに歩いていても光る才能の宝庫。

そこで移動の邪魔になるスタッフを倒して整理券を奪い、
立ちはだかる18人もの手下を乗り越え、コミケ準備会を倒し…いや、
これは倒せないか。ともあれ、「デビルゴールド」やら「すご腕ピンク」を
仲間に加えて、意気揚々と引き上げ。なお、一度コミケに行くと、
疲れのあまり強制休養を取らされますが、そこだけ羨ましくてなりません。

こうして人材をかき集めたら、ようやくゲームの開発に取りかかります。
その前にやることが。「人事」コマンドで「さっきの七十万円を十五万円に
カット」。他のプレイヤーによると、月給5000円まで値切り倒して、
不満をぶーたれるたびに5000円ずつアップすると喜ばれたそうですが、
それに比べれば全然心が痛みません。さらなるシェア獲得を目指すためには、
セガのドル箱を支えてきた「B研」の攻略が必要です。
正面玄関には真っ赤な巨大エビの飾られた広場が。

その中に眠るB研部長のお告げを、スタッフが好き勝手に解釈して、
チームワークがばらばらになったのが開発停滞の理由とか。
しかし、セガガガが本当に戦うべき相手は、ライバルメーカーのドグマ社です。
100%近くのシェアを占め、秋葉原でもドグマ社の看板があふれる悪夢の光景。
しかし、セガガガは「どきどきペンギンランド宇宙大冒険」を始め、
セガMKV対応のゲームで50万本以上のスマッシュヒットを連発し、
みるみる市場をセガ色に塗り変えていきます。

あせったドグマ社は、刺客クリエイター「カオリン」を投入してセガガガに
真っ向勝負を挑むことに。カオリンは、美少女恋愛ゲーム、
通称「萌えゲー」を作らせたら最強ですが、男らしいゲーム大好きなセガ社内で
そのジャンルが何とか作れそうなのは、開発研究室の「C研」のみ。

さっそく説得に向かった瀬賀太郎は、そこでは「萌え」は重罪とされ、
「萌え萌え」がバレたスタッフは窓もなく私物は持ち込み禁止で
電話が一つしかないタコ部屋に監禁!そんなパソナすぎる最下層と、
積み上がった札束がうなる最上層という激しいヒエラルキーが。
しかし、「C研」には予言が残されていました。

「その者、額に白銀の兜をかむりて、開発の野に降り立つべし…
失われし社会との絆を結び、ついに人々を青き萌え萌えの地へと導かん」
スタジオジ〇リに通報しないでください。いいのか本当に。それはともかく、
予言通りのヒロインの姿に勇気づけられ、虐げられた「萌え」の民よ、
今こそ立ち上がれ!とカオリンそっちのけでクーデタが起こるC研。

「セガガガ」の中で一番長いこのC研シナリオ、力みまくってるのでギャグに
しか見えませんが、ゾルゲール哲氏は本気でギャルゲーを作りたいのでは
ないでしょうか。筋の通った男気が「萌え」に命を賭ける、
哲学的な危うさが本作の大きな魅力なのです


posted by ステージタイガー at 22:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | ●過去日記(2007年3月9日以前)
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